突然お嬢さま!?
慎也が私を見ている。
嘘ついているのが分かった?
何だか鼓動が早くなる。

その時

コンコン

「真那さま、瀬尾先生が来られました」
岡本さんが声を掛ける。

「慎也、ごめんね。終わったらまた来るから…少し寝たら?」

「うん、そうするよ」
布団を被って背中を向けた。


そっと部屋を出る。
ほっとした。

自分の部屋に戻ると部屋の前で瀬尾先生が待っていた。

「ごめんなさい、遅くなってしまって」


机に向かい、問題集を開くけど、慎也のことが気になって進まない。


「手が止まっているよ。分からないのかな?やる気がないのかな?」
瀬尾先生に聞かれて、ハッとする。

「ごめんなさい、やります」

数分後

「また止まっているよ。今日はやめようか?」
またハッとして、瀬尾先生を見る。

呆れた顔している。

「何が気がかりなの?」
< 70 / 205 >

この作品をシェア

pagetop