突然お嬢さま!？

庭が広くて、きれい！
芝生も青々していて、横になったら気持ち良さそう。


「今は夏休み中だから学生少ないから、のんびり回れるよ。講義の様子は見れないけど」
後を付いて行く私に振り返って、話しかける。

キョロキョロしていたら、いつの間にか瀬尾先生と距離が出来ていた。
「隣りに来ないと話が出来ないよ」
苦笑しながら立ち止まった。

「ごめんね、きれいな庭だからつい見惚れちゃった」
急いで隣りに行く。

「自慢の庭らしいよ。いつもは学生がいっぱい芝生に転がっているけど」
瀬尾先生が笑う。

貴重な笑顔だ～。
なかなか瀬尾先生は笑わないから、笑顔が見れると嬉しい。



一通り、大学内を案内してもらって、また庭に来た。

「お昼過ぎたから何か食べようか？今学食も休みだから外に行こう」
外に向かって歩き出す。

あ！

「先生！」
慌てて引き止める。

「ん？」

「あの、お弁当を持ってきたのだけど」