突然お嬢さま!?
「そろそろ行こうか?」
瀬尾先生が門に向かって歩き出す。

「えっ?どこ行くの?」

「加賀見家でしょう?今日カテキョの日だよ」


大学の駐車場に停めてあった車に乗る。
瀬尾先生の車に乗るのは初めて。
助手席に座っていいものなのだろうか?
と狼狽えていたら、

「早く乗りなよ」
助手席のドアが中から開かれた。

私が座ると、車は軽快な音を立てて、走り出す。

「このまま家に行くとちょっと時間が早いけど、どこか寄りたいとこある?時間はあまりないけど」

「ないかな~早いなら家でお茶でもどう?」

「じゃあ、岡本さんのコーヒーを頂こうかな」
そっと運転する瀬尾先生を見た。

悔しいけど、かっこいいな~。


家に到着すると岡本さんが出迎えてくれた。
「おかえりなさいませ」

「コーヒーをもらえますか?」
お願いした。

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