突然お嬢さま!?
「真那ちゃん!」
浩樹と言い合っていたら、背後から声を掛けられた。


振り向くと瀬尾先生が立っていた。

「おめでとう!」
珍しく爽やかな笑顔。

「ありがとう」

「もしかして噂のカテキョ?」
浩樹が瀬尾先生を指差す。

噂ってどんな噂よ…
変なこと言わないで…
人を指差すなんて失礼だし。


「ふ~ん、噂通りかっこいいね」
上から下まで見て、どこまでも失礼なヤツ。

「誉めてくれてありがとう。ところで君は?」

「俺はこいつの元カレ」

「へえ~元カレ呼ぶんだ~」

「呼んでない、勝手に来たの」
浩樹を睨みながら言う。

「せっかくお祝いに来てあげたのに、ひどい言い方だな。今日の真那、きれいだね」

いきなりきれいと言われて、動揺した。

動揺する私を見て、浩樹は笑った。

「やっぱり別れるんじゃなかったかな~」


「おい!真那ちゃんを困らせるなよ」
瀬尾先生が軽く睨んだ。




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