突然お嬢さま!?
岡本さんがお手伝いに来てくれた方と一緒にケーキを切り分けて配る。

私の周りにはたくさんの人が集まった。
品の良いおじさま、おばさまばかり。

「真那ちゃん、大きくなったわね~」

「昔もかわいかったけど、今もかわいいね」

どの人も私の小さい頃を知っているようだ。


「1才の真那ちゃんはとてもかわいかったよ」

「晴斗さん?」
赤いネクタイがよく似合っていてかっこいい。

「あの頃の真那ちゃんは歩き始めたばかりで一生懸命俺の後を付いてくる姿がかわいかった」

「晴斗は真那ちゃんを可愛がっていて、幼稚園から帰るといつも一緒に遊んでいたわ」
晴斗さんのお母さんの典子さんが目を細める。

「真那ちゃんがいなくなった時は納得しなくて大変だったわ」

「俺はかなり責められたな~おじさん、どこに隠したの!ってな~」
お父さんも思い出を語る。

「あはは…あの時はほんとショックだったから」
苦笑いをする晴斗さん。


< 91 / 205 >

この作品をシェア

pagetop