[短]秋葉の宝物

授業中。あたしはずっと文化祭の時の輝のコトを考えていると、逞が話し掛けてきた。
「なぁなぁ?」
「何?」
「お前 文化祭ン時の輝見てどう思った??」
「はへ?!」
その聞かれた輝のコトを考えていたあたしは、驚いておもいっきり変な声を出してしまった。
授業中だというのに大きな声を出してしまったのでクラスにいる皆が、
逞とあたしをなんだあ?と言う顔で見た。
あたしたち2人は恥ずかしくなって下を向いた。






キーンコーンカーンコーン....

やっと授業終了のチャイムが鳴った。
「ややや、やぁっと終わったーッ!」
あたしは、ぐたーと机に倒れこんだ。
少ししてから誰かに名前を呼ばれた。

「姫川」
「???」
あたしは顔を上げる。目の前を見ると、輝が立っていた。
「お前さっき逞と何話してたの?」
「…え?」
…いきなり何??
なんて言おうか困っていると隣から逞が口を出してきた。

「大丈夫だよ」
「は?」
輝が分けがわからないと言う顔をした。あたしにも何が大丈夫なのか分からなかった。

「別に輝が心配するようなことしてないから大丈夫ってこと!!!!!!」
…心配??
「…あそ」
そう言うと輝はあたしたちから離れていった。
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