[短]秋葉の宝物
お誘い
「疲れたぁああ…」
放課後。帰り道を1人くたくたしながら帰っていると、見たことある姿が前を歩いている。
輝だった。
あたしは、輝の所に走った。
「輝ぅっ!!」
名前を呼ぶと輝が「姫川?」と後ろを振り向いた。
振り向いた輝は、あたしを見て軽く微笑んだ。その微笑み方が大人っぽくて、あたしは少し顔を赤くする。
「どうした?オレになんか用?」
輝に言われてあたしは焦った。輝を呼び止めたけど、なにを話すか考えていなかった。
「え…あ、えっと」
「うん」
「…っ あっえと部活は??」
輝はあたしの質問を聞いて最初はきょとんとしていたけど教えてくれた。
「今日は 休んだ。へへ♪」
へへって…
「そうなんだぁ。なんかの用事とかかな?」
あたしがそう聞くと輝は「ああ」と言って、少し顔を赤くした。
「ちょっと…海に、ね」
「海??」
「うん。練習しに…」
…練習…?
なんの練習だろうと思って輝を見ると手に大きな何かのケースを持ってるのに気付いた。