~境界線~君だけの声が聞きたくて


体育祭当日朝から体調が悪くて休みたくなったけど、レオの走る姿が見たくて、それだけの為に制服に腕を通す。




行かないとハル先輩もうるさいしね。




珍しくレオが先に行ったので今日は1人だ。


多分アンカーとかなんかでクラスで決めてるんだろう。




……若いね。




「美ー月チャン!おはよう!」



「おはようございます、ハル先輩。」



「今日俺1位取るからちゃんと見ててね~!あっ、1位のご褒美はちゅーでいいからさ♪」





早口で言うだけ言って去っていった。




「本当ハル先輩って嵐みたいだよねぇ~」





そう言いながらケラケラ笑うゆずはいつもハル先輩を止めてはくれない。




私が迷惑がってんのを近くで見てるくせに、面白がっていつも笑う。




「剛ちゃんは?」



「練習でもうグラウンド出てるよ!うちらも行こ!」




< 25 / 50 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop