私だけの甘々彼氏
クラス替え
いやぁ~まだ寒いねぇ。トボトボと学校へ向かうあたしは、今日から高2の高橋夏香。
ほら、学年が上がるとクラス替えがあるでしょ?
ほんと最悪。親友の実来と離れたらどうしてくれるわけ~?しかも、あたしの学校にはイケメンがいない!学年に一人くらいいてくれたっていいのに、一人もいない。なのにあたしの学校の女子は物好きが多いのかカップルはたくさんいる。
あたしは今まで告白されてきた奴をかたっぱしから振ってきたから、男子とはもはや無縁だ。そんなこんなであたしはクリスマスも初詣も独り身。親友の実来にさえ彼氏がいるし。寂しいのう・・・。あたしは学校に着くなりクラス替えの紙を見た。高橋、高橋・・・あ、あった!3組だ。実来は、ああ!!やった、同じクラスだぁ!喜びのあまりに二ヤついていると、
「夏香~!うちら同じクラスだよ~!」
と実来が走ってあたしのもとにやってきた。
「知ってる~わーぃ!」
あたし達はきゃぁきゃぁと喜びながらクラスに行った。やっぱり気になるよねっ!隣に座る人。この学年にイケメンはいないけど、マシな顔がいいなぁ。
そう思って自分の席に座ると隣の子はまだ来ていなかった。
チッチッチッチッ
いくらたっても隣のひとは来ない。ついに先生が入ってきてしまった。
もう、なんなのよ・・・。
先生が出席をとる時、「あー、瀬戸は休みなー。」
と言った。その瀬戸ってあたしの隣の人だよね?はぁ、休みなんてきっと病弱な感じの人なのかな~あーやだやだ。先生が教室を出てからもズーンとしていると実来がテケテケとやってきた。
「夏香、しってる?あんたの隣、高校入学早々男子高生殴って今停学になってる人だよ。」

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