私だけの甘々彼氏
「好きだ。」
嬉しかった。
あたしも、大好きだよ。
拓海ー・・・。
すると拓海が近づいてきた。
そしてもう近すぎて見えなくなった。
代わりに、唇に生温かいものが触れた。
こ・・・れ・・・拓海の唇?
凄く、凄く優しいキスー・・・。
ゆっくりと離れる唇。
「夏香のファーストキス、奪っちゃった。」
拓海がいたずらっぽく笑う。
拓海はー・・・?
拓海は、あたしが初めてなのかな?
でも、慣れてる感じだったし・・・。
思い切って聞いてみた。
「拓海はファーストなわけ、ないよね。」
拓海は一瞬驚いたような顔をしたけどすぐ笑って、
「当たり前。」
とつぶやいた。
ズキン・・・。
「ハハッそうだよね。」
一生懸命作り笑いしても涙があポロポロこぼれた。
すると拓海はフッと笑って
「嘘。お前が初めてだよ。」
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