シスコン総長VS溺愛総長!? 1R
けど、俺らにはもちろんどこにいるかなんて見当もつかない。


でも、もしかしたら‥‥


ある一つの考えが脳裏に浮かんだ。


いや、そんなはずねぇよな。


俺は曖昧な考えを振り切って、もう一度黒龍の前に立った。


「今、聞くべきじゃねぇことはわかってる」


いきなり、しゃべりだした俺を怪訝そうな目が捉えた。


「前、言ったよな。『俺はお前に助けられた』って」


「知らねぇ」


「‥‥っ‥でも、ソイツは『白龍だ』って名乗ったんだぞ」


「知るか‥‥記憶にねぇよ」


自分から聞いたくせに、わかっていたくせに‥‥‥俺は悔しくて仕方なかった。


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