シスコン総長VS溺愛総長!? 1R
喉を鳴らすように笑うハル


「仕方ねぇよ。マナのためじゃやるしかねぇ」


ハルから手を外しあたしの頭をわしゃわしゃ撫でる。


その仕草と、声色でもう怒ってないんだって気づいた


バイクを起こして、キーを回すと勢いよくエンジンがかかった。


「ほら、早く乗れ」


「さっきからなに、焦ってんの?」


「ちょっとな。あ、マナ一人で乗れるか?」


それは馬鹿にしすぎです


「‥‥」


「ちょっとごめんねマナちゃん、よっと」


ナオの心配したとおり一人で乗れなかったあたしを、ハルが後ろから腰あたりを掴んで乗せてくれた。


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