シスコン総長VS溺愛総長!? 1R
意外な訪問者 ~カナタside~
「クソッ!」
片手で、飲んでいたビールの缶をぐしゃりと潰した。
いいところだったのに‥‥あの野郎帰りやがって
「不機嫌だねぇ―」
レオが自分の分のビールを冷蔵庫から取り出して、フタを開ける。
プシュっという軽快な音と共に、グビリとレオの喉を通って行く。
「プッハー!で、結局のところなんだったんだろうね?」
あいつが帰った後、俺達は仕事を終わらせ白鬼の溜り場となっている倉庫に来ていた。
ここは、俺達が認めた奴しか入れない部屋でレオとケイタ、俺が主に使っている。
ケイタは、相変わらずソファで寝ている。
「知るかよ‥‥あと少しだったってのに」
怒りというより悔しさを露わにする俺に、レオは冷えた水をコップに入れてくれた。