生き続ける-消えない思い出-


「え」


登稀先輩は、少しだけ、目を丸くした。




その時、『ピ──────────』とあの音が、私達のいる2階にまで、当たり前だけれどよく聞こえた。


今日何回目だろう。
ホイッスル音を聞くのは。



その音を合図に、下のほうからザワザワと人の喋る声、歩く音が聞こえ出す。


休憩時間が終わったのだ。


< 104 / 199 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop