生き続ける-消えない思い出-
「とっ…閉じました!!ちゃんと閉じましたからっ」
きっと今、私の顔は自分でも恥ずかしいくらい真っ赤になってる気がする。それと同時に、心臓の鼓動も一気に早くなるのがわかった。
「よし!」
私が目を瞑ったことを確認すると、登稀先輩はそう呟いて、空いていた私の右手をギュッと握った。
「!??!?」
「手、少し借りるな」
す、少しってどのくらい!?ていうか手、手がぁぁぁ!!!
私はパニックになりながらも、触れているゴツゴツとした男の人の手を感じていた。