生き続ける-消えない思い出-


私が何も言えずにいると、体育館の中から


「せりざわぁ!!」

という顧問と思われる怒鳴り声が聞こえてきた。



「やべっ」


男子生徒は、私の手からボールを奪った。



「悪かったな、ホントごめん!」


そう言い残した後、シャツの袖で汗をぬぐい、右手でボールを突きながら体育館の中に走り去っていった。


< 47 / 199 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop