生き続ける-消えない思い出-
ごめんな、
「水野」
今にも写真の世界へ踏み出そうとしていた水野を、俺は止めた。
振り返ると、そこには満面の笑み。
「悪いけど、」
その最初の言葉を聞くだけで、ゆっくりと、水野の顔から笑みが消えていく。
「俺ちょっと撮りたいとこあるんだ。今日は水野一人で行けるか?」
ちょっと上から目線で言い過ぎたかな…
でも、いっつも一緒に行動してたから、こういう時だけは水野が心配だった。
そんな俺の心配も、残念ながら的中した。