生き続ける-消えない思い出-


ごめんな、


「水野」


今にも写真の世界へ踏み出そうとしていた水野を、俺は止めた。

振り返ると、そこには満面の笑み。



「悪いけど、」


その最初の言葉を聞くだけで、ゆっくりと、水野の顔から笑みが消えていく。


「俺ちょっと撮りたいとこあるんだ。今日は水野一人で行けるか?」



ちょっと上から目線で言い過ぎたかな…


でも、いっつも一緒に行動してたから、こういう時だけは水野が心配だった。



そんな俺の心配も、残念ながら的中した。


< 70 / 199 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop