生き続ける-消えない思い出-
私は彼に何か聞こうと思って、口を開いたとき、今さらながら気が付いたのだ。
彼が赤色のラインユニホームを着ていたこと。
──────つまり、2年の先輩だということを。
私達1年生は水色、3年生の部長達は、黄色という風に、それぞれの学年にはイメージカラーがある。
それはユニホームも、制服のリボンやネクタイも同様。
“せりざわ”の着ていたユニホームは、2年のイメージカラーである、赤色ラインが入ったものだった。