僕の人生はフィクションのように
何をするにも本気になれなかった俺が、安定し始めた仕事を辞め24歳にして夢のために駆け出した瞬間だった。
あの時の俺は、誰が見ても本当にキラキラと輝いていて、自分自身何でもやれる気がしていた。
思いっきり自転車を漕いで、前だけを見つめていた。

大学時代からの友人である和宏は、ずっと小説家を夢見て小説を書き続けていた。
夢に対してまっすぐすぎる彼を横目に、実はずっと胸が締め付けられるような感覚でいた。

夢なんて…そう思っていたけど、夢ほど強いものってないんだろうな、と今なら思える。
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