小指に繋がる一本の糸
『教科書配るから手伝ってくれる?』
「はい」
だるい…
なんであたしが手伝わんとあかんのよ…
『はぁ……』
『大丈夫?』
『え?全然っ』
なんてゆぅ娘やろ?
『あの娘なんてゆぅ名前?』
「俺の名前ゆぇたらゆったる」
『えっと…岸田くん!』
「机の名札見んなよ
てか違うし
俺は広瀬 翔太(ひろせ しょうた)」
『じゃあ翔ちゃんやな!』
「はぁ?!やめろよきもいなぁ」
『いいやん!!あの娘の名前教えてや!!』
「あいつは、広瀬 優李」
『広瀬?』
「うん
俺の双子の妹」
『可愛いなぁ』
「女って趣味悪いわ」
『最低やなぁ』
「てか早く配れよ」
『忘れてた』
「こいつアホや」
『うるさいわ』
双子ってホンマにおんねんなぁ
って当たり前か!