小指に繋がる一本の糸
――――――次の日
♪〜
『目覚ましっ』
ケータイのアラームを止めて起き上がる
朝やぁ…
『…痛っ』
手、ケガしててんや
「ん…」
『琉依、起きてぇ』
「…はよぅ」
『おはよぅ』
――――――コン、コン
『はぁい』
「知夏ちゃん、話があるねん」
『知夏に?』
パジャマのまま下に降りる
『なんですか?』
「あのな、俺、この家しばらく出ていくことにしてん」
『えっ?!』
「やっぱり暴力の引き金引いてたん酒やと思うねん
だから、酒、やめれるようになるまで
籍はいれたままで」
『そうですか
禁酒、頑張って下さい♪』
『それで…なんやけど』
『はい?』
『施設にはこっちから連絡入れるから、ここに住んでくれへん?』
『えぇっ?!』
「俺が戻ってくるまで
その先ずっとおってくれてもいい
苗字変えたりしんでいいから、琉依達と一緒に住んでくれへんかな?」
『またなんで…』
『あたしが働きに出るから…心配で…しずくもまだ03年やし』
「お願いします」
『…あたしは…いいですけど…』
「『ほんまっ?!』」
『要はしずくちゃんの面倒見るのと、家事引き受ければいいんですよね?』
『まぁ、そぉゆぅことかな』
『別にそれくらいならしますけど…経済的に大変じゃないですか?』
「それは気にしんといて
俺からも養育費とかは払うから」
『少しでも役に立てるなら』
『「ありがとう知夏ちゃん」』
『そのかわり、もしすこしでもきつくなるようなら、すぐに言って下さい
施設から毎日通いますから』
「わかった」
そんなこんなで…
一緒に住むことになってしまった…