小指に繋がる一本の糸








『はい』


…頭いた『知夏っ!!出てこい!!』


…藍?




――――――バンッバンッ!!



叩かれる玄関ドア




…ガチャ



『藍』

ドアを開けると
後ろから唯が追っかけて来た



『人殺し!!』

藍が放った一言



『は?』


正直、意味わからんかった




『おまえのせいで侑也がっ…』



侑也…?



『なんで侑也が死ななあかんの!?』

『侑也が死んだ…?』



『とぼけんな!!
侑也が死ぬくらいなら知夏が死ねばよかったのに
うぁあぁ…』
『ちょっ…藍っ』

藍は泣き叫んでいた


『お姉ちゃん…?』

『しずく…ゴホッ……上行ってて?すぐに上がるから』

『…うん』




『侑也…自殺してん』


侑也が自殺…?


『これ』

夏稀が知夏に手紙を渡した



『…ゴホッ…なに…?』

『侑也から』




侑也から…



…遺書…?



『なんでるーちゃんなん…
知夏、侑也が好きやったやん…
なんで侑也捨てたん…
なんで侑也じゃだめやったん…』




『ごめん
帰って…ゴホッ』

『知夏っ!!また逃げ…『帰って!!』




もう嫌…










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