小指に繋がる一本の糸
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わからん子やわ
気持ち悪いらしいけど
知夏にはわからんわ
『ちょっと知夏ちゃん!』
『あ…すみません』
「知夏ちゃん、琉依の扱いうまいなぁ」
『パパさんっ』
「俺のことはお父さんて呼んでくれへんの?」
『帰ってくるんですかっ?!』
「まーね
禁酒成功したし」
『じゃあ、知夏は施設に帰ります』
「知夏っ
なんでっ?!」
『琉依、知夏は始めからパパさんがおらん間だけのつもりやったから』
「嫌やっ」
「知夏ちゃん施設に帰るんなら俺家戻んのやめるわ」
『パパさんふざけんとってください』
「ふざけてへんよ
俺がいつ暴れるかもわからんのに
知夏ちゃんおらんかったら不安やん」
『また暴れるつもりですか?!』
「暴れるつもりはないけどさ」
『パパさんなら大丈夫です
知夏は帰ります』
「知夏っ…」
『また遊びに行くから』
「…っ」
知夏は家に帰って
お母さんに話をした
結局、平日は通うことになった
お母さんの仕事があるから
家のこと色々しんとあかんし