小指に繋がる一本の糸
琉依
放心状態のまま教室に戻る
「知夏お帰り」
『…ゴホッ…………ただいま』
席に座って
ずっとボォーッとしているあたし
琉依も席に座ってため息をついていた
なんか…あったんかな
こんなときでも琉依の心配するあたしはバカ?(笑)
――――――夕方
ガチャ
よしっ
ご飯作ろ…
『ただいまぁ』
『しずくおかえりぃ』
『お姉ちゃんっ』
『今日ハンバーグやで』
『やったぁ』
しずく可愛い…(笑)
ご飯が炊けたころ…
「ただいま…」
『おかえり』
「知夏、ちょっと」
『はいはい』
部屋に呼ばれる
『どした?』
「見て
腕逝かれた…」
カッターの前ボタンを外して言う琉依
左手首捻挫してる
肩にも包帯…
「足首も」
『大丈夫?』
「ん…まぁね
んで、着替え手伝って」
『そんなことやと思った』
「お願いします」
『はいよ』
上から順番に脱がせる
学ラン
カッター
体操服
『前ボタンの服ある?』
「んなもん持ってへん」
『しゃあないなぁ』
Tシャツを着せる
『大丈夫?』
「大丈夫じゃないかも」
あたしを右手で引き寄せる琉依