溺愛王子とヤンキー姫
―――…
「神崎さん、聞こえますか?」
あ、お医者さん
『は、い…聞こえてます…った』
起き上がろうとしたら言葉にならない痛みが全身を包んだ
「あ、無理しないで下さい!傷はまだ治ってないんですから…」
なんとも気弱そうなお医者さんだ
「良かった…美亜…良かった」
『ママ…ゴメンなさい』
ママは泣いている
「では、後一週間ほどは大事をとって入院してください」
「ありがとうございます」
兄ちゃんが頭を下げた