王子様の秘密
その後、男は自分を助けてくれそうな
人に電話をかけろっと言ってきて
私は、
乃愛に電話をかけてしまった。
乃愛は、3コール目で出た。
〔『はい。どーしたの?夏美。』〕
「…っ!!」
私は、怖さの余りに声が出なかった。
乃愛は、そんな私に不信感をもったらしい。
〔『夏美!?聞いてる!!?』〕
私は、声を振り絞って言った。
「………けて……」
〔『えっ!?なに?聞こえなかった!!』〕
「乃愛……助けて!!!」
私は、涙が出てきて叫びながら言ってしまった。
〔『ど、どういうこと!!!??どーしたの!?』〕
「私、今っ、きゃっ!!!」
ガシャン!!!!!
〔『な、夏美!?どーしたの!?』〕
私は、男に押された拍子に
コンクリートの床に倒れた。
その時に、肩に挟んでた携帯を落とした。