School Daysなレクイエム!
布団をかぶろうとした俺に二つの顔が覗き込んできた。

「「この人だぁれ?」」

すごい。小首をかしげる動作から声までそっくりとは。よくできた錯覚である。
だが結んだ三日月の位置が左右違うとは。そこは俺の錯覚。俺の知能レベルではそこまで表現できなかったらしい。

「新しくサークルに入る人よ。こっちで伸びてる人もそう」

コト姉が嬉しそうに言った。

「ホント? という事は潰れないんだね、サークル!」

と言って跳び上がりながら喜ぶ錯覚に夏穂がハイタッチしている。

「夏奈、やたー!」

幸せそうな笑みを浮かべ夏穂が答えた。

どうやら俺の錯覚には名前があるらしい。
夏奈というそうだ。
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