School Daysなレクイエム!
俺達は部活動紹介の紙を片手に、学園の廊下を歩き回っていた。

「パスなんて言うなよぉ……」

正面。裕也だ。
俺の肩に手を置いて縋るように言ってきやがった。
仲間になりたそうに――じゃなくて潤んだ目でこっちを見てる。

「いろいろ調査してきたんだ!」

少し語気が強くなった。
胸を張るこのポーズは悪巧みを考えている時でもある。
少し期待してやろう。

「調査ねぇ……。一体何を?」

こうして、いつもと変わらない行動を取れば親友は離れない。

「女子更衣室観察の為の最善席」

首に手刀を水平切りしてやった。
裕也は後ろによろめき、

「グハァ……
冗談に決まってるだろ!
痛ぁ……」

のどを摩る仕草を見せる。うん、日常の光景。なんかいいね。で、こいつは何を調査したんだっけ?

「ふん、驚くなよ。
この学園のボランティアサークルの事を調査したんだ!
調査結果によれば
部員は全部で四名。
高校三年生の会長がいて来年は卒業、存亡の危機。
だから是が非でも人が欲しいとのことだ!」
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