擬人化World!!



 いつも電子レンジがある場所に、おねえさんが腰掛けている……!!

「あ……あのう……」

「なぁに?」

 にっこりと微笑まれて、あわあわする。

「つかぬことをお伺いしますが……電子レンジ、さん?」

「えぇ、そうよ」

 ――やっぱり!!

「あの、どうして擬人化してるんですか?」

「気分よ」

 ――やっぱ気分なのね。……電気屋さん、そんなこと一言も言わなかったよ……。

「で、ご主人様。それ、温めるんじゃないの?」

 それ、と抱えていた鮭弁当を指差される。

「あ、はい。お願いします」

 ――……渡せばいいのかな?

 とりあえず、電子レンジさんに鮭弁当を手渡す。

「何分?」

「あ、えと、一分半で」

「はいはーい」

 ――どう温めるのかしら……。

 固唾を飲んで、鮭弁当を抱き抱える電子レンジさんを見守る。


< 7 / 7 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

あたしは美味しくない!!
quack/著

総文字数/38,630

ファンタジー92ページ

表紙を見る
西瓜怪談
quack/著

総文字数/835

ホラー・オカルト2ページ

表紙を見る
××さないで
quack/著

総文字数/626

恋愛(キケン・ダーク)3ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop