雨のち曇り
他のみんなはゲームに夢中。
私は暇だった。
でも、どんなに暇でも智也が隣にいれれば、それでよかった。
「俺、もう帰るねー。迎えが来たから」
そう言うと智也は鞄を持って立ち上がった。
「ばいばい」
そう言うと、
「じゃあな」
って無愛想に返してくる。
また幸樹とは違うタイプの智也。
だから、智也に恋をしたのかもしれない。
でもこの日を境に、智也と話すことが少なくなってきた。
そして、私の智也に対する気持ちも冷めていってしまった。