雨のち曇り
私はこんな体験をしたことがない。
幸樹だって、こんな甘い声をださなかった。
私はパニックになって、元樹にされるがままだった。
しばらく経って帰ろっかと元樹が言ったからバイバイして帰った。
その日は、もう訳がわからなくて、ご飯も喉に通らなかった。
私が好きなのは、あの元樹じゃない。
友達として話している元樹が好き。
もし、これから付き合っていくとしたら、あんなのに耐えられない。
あれから何回か一緒に帰ろって誘われたんだけど、断った。