雨のち曇り
しばらくして、久しぶりに智也に会った。
すぐに智也のほうに気持ちが戻ってしまった。
やっぱり私は智也が好きなんだ。
その日の夜、元樹からメールがきた。
『一緒に帰ろ』
って。
『ごめん、やっぱり智也が忘れられない』
『なら、智也の方いけば?』
やっぱり元樹は私のこと好きじゃなかったんだ。
だって普通だったら、"智也なんかやめて俺のところに来い"って言うはずでしょ?
でも元樹は違う。
私は遊びだった。
ただそれだけのことが、私を惨めにさせた。
これ以上、由香ちゃんに対する罪が大きくならなくてよかった。
私はその日を境に、元樹とそうゆう仲を切った。