雨のち曇り
「おい!お前降りろよ!」
そう言って、こちょこちょしてきた。
「あーちょっと待って!降りるからやめてー!」
こちょこちょに弱い私は、すぐにソファーから降りた。
「拓ー、好きな人いないの?」
「俺がいると思う?」
「思わないです」
「お前は?」
「私は…」
そう言うと、智也と幸樹の顔が浮かんできた。
「幸樹だろ!?」
「はぁ!?」
「違うのかよ」
拓は前、私が幸樹と付き合ってたのを知ってるし、幸樹のことめちゃくちゃ嫌ってる。
だから、私が幸樹と付き合ってから幸樹でからかってくるようになった。