雨のち曇り



「じゃあ、幸樹が嫉妬してくれてよかったじゃん」



「え?」



「だってお前を好きだって言うことだろ?お前が遊びだったら、他の男に嫉妬なんてしないだろ」



知ってるよ。


幸樹が愛してくれてたこと。



「でも他の女と遊んだりしてるんだよ!」



「あいつだから仕方ない」



本当はあのとき苦しかった。


辛くて辛くて胸が痛かった。


私じゃない女のところに行くんじゃないかって。


でも別れたとしても、私の元に戻ってきてくれた。



嬉しかった。



たとえ、女の子に振られたから私のところに戻ってきてくれたとしても、最終的には私を選んでくれた。





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