雨のち曇り



「もらう」



智也はガムを1つ食べて、私に返した。


それから私は何にもない、つまらない毎日を過ごした。


だけど、あるときから頻繁に南からメールが来るようになった。



"愛が好きだよ"とか"今なにしてる?"とか。



正直、南のことは友達としてしか見たことがなかったから辛かった。



でもそれを智也に相談したら南に言ってくれた。


それからメールが来ることはなくなった。



「智也、色々と迷惑かけてごめんね」



「いいよ。お前が悪いわけじゃないし。あんまり気負うなよ」



いっつも私のことを貶したりデコピンしてきたりしてるくせに、こうゆうときは優しくなる智也に少しときめいた。









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