雨のち曇り



「またお前かよー!」



元気よく前に座ったのは拓。


こいつとは前も席が前後で、智也と拓によくいじめられてた。



「何、その嫌そうな顔」



「だって嫌だもん」



「ひど!…きゃ!」



イスが急に後ろに引かれてびっくりした。



後ろを見ると智也がニヤニヤ笑っていた。



「ちょっと何してんの!?」



「ひまー」



「暇って言われても…もしかして話す相手がいなくて寂しいんか?」



「…ちげーよ」







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