Distance
Chapter ⅰ. はじまり
犬猿の仲
「おい、どけよ凶暴女」
あくまで女であるあたしに、当然のように暴言をぶつけてくるコイツ。
大谷嘉樹(オオタニヨシキ)
“幼なじみ”って感じじゃないけど、保育園からずっと一緒。
「・・はぁ?どかなくても通れるじゃん」
“犬猿の仲”
この言葉はあたしたちのためにあると言ってもいいだろう。
「お前がデカくて通れねぇんだよ」
「ゴリラにデカいなんて言われたくないね」
いつから、なんて覚えてない。
でも、ものごころついたときには顔を合わせるたびに喧嘩するようになってた。
「誰がゴリラだよ」
「あんた以外に誰がいんのよ?」
コイツのおかげで、あたしの学校生活はダイナシだ。
あぁ、もう・・
なんでこうなるの?
何言われたって相手にしなきゃいいのに。
・・って、それができたら苦労しないか。
_ キーン コーン _
「始めますよ。席について」
チャイムが鳴って、担任が入ってくる。
生徒たちは、少しダルそうに自分の席に着く。
もちろん、あたしも。
そして、
あたしの隣には・・・・
あ~ぁ、戻りたいなぁ・・
あの時に。
あの時、あたしが「7」じゃなくて「4」を選んでたら・・
あくまで女であるあたしに、当然のように暴言をぶつけてくるコイツ。
大谷嘉樹(オオタニヨシキ)
“幼なじみ”って感じじゃないけど、保育園からずっと一緒。
「・・はぁ?どかなくても通れるじゃん」
“犬猿の仲”
この言葉はあたしたちのためにあると言ってもいいだろう。
「お前がデカくて通れねぇんだよ」
「ゴリラにデカいなんて言われたくないね」
いつから、なんて覚えてない。
でも、ものごころついたときには顔を合わせるたびに喧嘩するようになってた。
「誰がゴリラだよ」
「あんた以外に誰がいんのよ?」
コイツのおかげで、あたしの学校生活はダイナシだ。
あぁ、もう・・
なんでこうなるの?
何言われたって相手にしなきゃいいのに。
・・って、それができたら苦労しないか。
_ キーン コーン _
「始めますよ。席について」
チャイムが鳴って、担任が入ってくる。
生徒たちは、少しダルそうに自分の席に着く。
もちろん、あたしも。
そして、
あたしの隣には・・・・
あ~ぁ、戻りたいなぁ・・
あの時に。
あの時、あたしが「7」じゃなくて「4」を選んでたら・・