好き・・・大好き・・・
「あ、舞恋じゃん。なんでいんの?」
と、輝は飲みながら話しかけてきた。
「いや・・・ちょっと見学・・・かな?」
私は髪の毛を耳にかけた。
「そうなん、マネージャーになってくれる気になった?」
「まだ考え中。ルールとか全く知らないから。」
輝は水筒の中身を全部飲み干した。
「ルールとか簡単だよ。てか、俺練習戻るから。まだ練習あるから見学しててもいいぞ。」
そう言うと輝はグランドへ戻っていった。
野球部は結構遅くまであるんだな。
となりでしていたサッカー部らはもう片付けに入っている。
さすが野球部。
甲子園目指しているだけあるな。
でもたしか、甲子園行くなんて難しいことだったよね・・・?
みんな必死なんだな。
そう思っていると私も役に立ちたいと思い出した。
そう考えながらも輝を見ているとその姿がたくましく思えた。
夢に向かって頑張っている姿。
よし・・・決めた。
夕日が沈む頃、私は心から決意した。