好き・・・大好き・・・


―――――――――・・・

野球部が終わった頃、私はバス停にいた。
もうあたりは真っ暗で一人じゃ危ないかもと一人でビクビクしていた。

「舞恋!!」

誰かが私の呼ぶ声がして振り向くと輝が走ってこっちに向かってきていた。
私のとなりに来ると彼はしゃがみこんで息切れしていた。

「ど、どうしたの?」

「先に走って抜けてきた。バスこの時間しかないから。」

輝は鞄を床に起きベンチに座った。
今日の練習はすごくきつそうに見えたけどな。

「お疲れ様。今日きつかったでしょ?」

「いや、いつもあんなんだよ。もう慣れたことだし。」

私があんなことしたら絶対ぶっ倒れるけどな。
やっぱり男の子は体力があるな。
あ!輝に伝えなきゃ・・・

「輝・・・私ねマネージャーすることにしたよ。」

「えっ!?まじで!?よっしゃ。合宿できるようになった。よろしくな。」

「うん。頼りないかもだけど。頑張ってみるよ。」

隣で輝がすごく嬉しそうな顔している。
私まで嬉しくなっちゃうよ。
もっと喜ばせてあげることができないかな・・・?

「お、バスきたぜ。」

向こうの方からライトの光が見えてきた。

すると輝がこっちを見てにこっと笑ってきた。

―――――――ドキっ・・・

えっ。私なんでどきって・・・
違う違う・・・恋なんかじゃない。
でも、元カレと恋をしたときの感覚と似てる。

いや、ダメだダメだ。
私は恋しちゃいけない。


そう思っていながらも輝の距離が短く感じたんだ。


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