好き・・・大好き・・・
私が戻ってきたときはちょうど休憩タイムだった。
休憩するのはやい・・・
私はそう思いながらみんなにタオルを渡していった。
私はタオルを渡すたんびに、
「舞恋ちゃんは彼氏いないの?」とか、「俺と付き合お。」とか、デレデレした人ばかり。
私、こんな為に入部したわけじゃないのに・・・
うんざりしながら私はタオルを渡した。
「どした?そんな顔して・・・?」
その声は少し汗まみれになった輝だった。
「俺のタオルちょうだい。」
そう言いながら片手を出してきた。
私はタオルを渡した。その時に少し手が触れた。
少し焦って手を引いてしまった。
「輝くん!飲み物だよ!」
と、言いながら輝の腕を絡んでくるのは未来さんだった。
「サンキュ。」
私はその場から離れた。
邪魔しちゃいけないなと・・・って誰かの背中が・・・
「あ、西村先輩・・・」
「お、たしか舞恋ちゃんだったけ。タオルもらいます。」
といって先輩はタオルをとった。
「俺ら、アップのあとの休憩しかないんだ。だから少し休憩が長いんだ。」
一回だけってこと・・・?少なすぎる・・・
「一回で大丈夫なんですか?」
「甲子園とかいったらそんなもんじゃないからな。」
やっぱり先輩も甲子園目指してるんだな。
「頑張ってくださいね。甲子園。」
「おう。よし、練習はじめるか。」
先輩はかごにタオルをいれ、グランドに戻っていった。