好き・・・大好き・・・
「あ、あの・・・50m走って何回しますか?」
「5回やって、そのあと筋トレの回数が決まるよ。1位の人は70回、そしてだんだん遅くなるに連れて回数が
増えていく仕組み。」
野球部で筋トレとかするんだ。しかも1位の人でも70回ってきついな。
そんなんだったら最下位の人なんか何回しなきゃいけないんだろ。
「舞恋ちゃん!そろそろ始めるからゴールに言っててくれる?」
「はい!」
私は走ってゴールのところに行った。
みんなはもう並んでいる。
私は記録用紙とストップウォッチを持った。
「位置について、よーい・・・ピッ!!」
すると最初は西村先輩と・・・えっと・・・高宮先輩が走り出した。
いいしょうぶだったけど、西村先輩の方が少し早かった。
どんどんいろんな人が走っていく。
そして、輝と・・・名前が出てこない。記録表を見る。あぁ、龍星くんだ。
輝は早いだろうな。楽しみだ。
「舞恋ちゃん早く!」
「あ、はい。すみません。」
私、気が抜けちゃってた。改めて。
「位置について、よーい・・・ピッ!!」
あ、少し龍星くんが遅れた。てか、輝早いっ!
どんどん流星くんとの距離が離れていく。すごい。
「輝、5.9。龍星くん、6.5。」
「っしゃ!」
と言いながら満面の笑顔を見せる輝。自己ベストだったのかな?
「輝早すぎ。だからお前と走るの嫌なんだよ。」
と、言いながら疲れてる龍星くん。
やっぱ輝すごいな。
なんか、この感じやっぱ元彼に恋をしたときと似ている。
ドキドキというか・・・キュンっというか・・・なんだろ。
「舞恋ちゃん?」
「あ、はい。」
「どうした?ぼっとして。」
「あ、いえ。なにもありません。」
「そう?じゃ、次のタイムもお願いね。」
そう言うと西村先輩はみんなのところに戻っていった。
西村先輩って気配りいいな。みんなから頼りにされてる先輩だし。