好き・・・大好き・・・
みんなは素振りのしすぎでクタクタになっていた。
時計を見るともう7時過ぎている。
「よし!お前ら、あと素振り100回やったら終わっていいぞ。」
「はい!」
まだあと100回もやるのか。絶対腕が死んじゃうよ。
でも、その中で輝はきつい顔ひとつもせずに素振りをやっている。
すごく真剣な顔。でも、少し目が合うたんびに笑い返してくれる。
やっぱり輝はすごいな。私はそう思いながら練習後に配るタオルを抱えて待っていた。
――――――・・・
「お疲れ様でしたぁ!」
練習が終わったあと、私はみんなにタオルを配っていく。
「お疲れ様です。」
一人一人にそう言いながら渡していく。
みんなたくさん汗をかいているな。
「舞恋、俺のちょうだい。」
そう言いながら私の肩を叩いてきたのは輝だった。
「どうぞ、お疲れ様。」
「サンキュ!」
私はまた違う人にタオルを配っていった。
そうやって気が言ってる時・・・
「今日もバス停で待ってるからな・・・」
優しく耳元で囁かれた声はまさに輝だった。
気づけば輝はもう前の方にいて流星くんとじゃれあっていた。
い、今の何?
「舞恋ちゃん、俺にもちょうだいっ。」
「あ、はい。お疲れ様です。」
自分の中でびっくりしちゃって唖然としていた。
心臓はドキドキが止まらない。自分の音がうるさいぐらいに。
一気に体温が上がるかのように顔が熱くなる。
やばい・・・いけない、いけない。
ダメだ私・・・
私は更衣室に向かった。