好き・・・大好き・・・
――――・・・
「おいっ!輝!」
耳元で聞こえるうるさい声。
マジでうるさい。
「なんだよ・・・」
「寝ている場合じゃねぇよ。俺らのクラスの前に美月ちゃんがきてるんだぜ。しかも、舞恋ちゃん付き。」
「舞恋が?」
俺は寝ていた体を起し、教室の入口を見た。
見たと同時に目が合う。あってもすぐに舞恋は視線を外した。
「な?いるだろ?俺、美月ちゃんタイプ。」
「お前顔だけだろ。また失敗するぞ。」
龍星は女たらしだから・・・
続かないだろ。
ずっと舞恋の方を見ていると舞恋は教室に戻っていってしまった。
「あ、舞恋ちゃん待ってよ!」
と、美月?だったっけ?ていう人が追いかけている。
何か用事があったのかな?
「マジ美月ちゃんかわいいし!」
「はいはい。」
俺は軽く受け流してまた机に伏せた。
絶対舞恋の方がかわいいし。
俺はそう思いながら眠りに着いた。
・・・バシッ!
「イテッ!」
「イテッ!じゃないぞ。授業始まってんだ。起きろ。」
あ、もう5時間目始まってやがる。でも、このくらい寝とかないと部活中きつくなるからな。
「うぃーっす!」
そう言いながら俺は教科書を出す。
廊下から少し見える理科室には少しだけ舞恋の姿が見えた。
同じクラスだったらな・・・いろいろ話したりとかできるし、親しめる機会があるのに・・・
俺は授業全く聞かずにこっそり寝ていた。