好き・・・大好き・・・
気づけばもう授業が終わるまで5分もなかった。
気づかれずに眠れたみたいだな。
俺は理科室を見た。
少しだけ舞恋の姿が見える。あぁ・・・でも隣の女が邪魔でみえなくなっちまったじゃねぇかよ。
お、あと40秒・・・――4、3、2、1、キーンコーン、カーンコーン・・・
終わったぜ。
「起立、気をつけ、礼。」
「ありがとうございましたぁ。」
俺は再び机に伏せた。寝れる時に寝ておかないとな。
眠ろうとした瞬間。
「輝ぅ!」
あ・・・なんかきたぞ。
無視無視・・・
「輝ってば!」
「なんだようっせぇな!」
「ちょっと来てよ。」
俺は仕方なく、吉竹のところに行った。まじなんだよ。
ホントに吉竹は嫌いだ。
俺が連れてこられたのは屋上だった。
すると吉竹が俺の方を向いた。
「ねぇ、輝・・・付き合ってくんない?」
「はぁ!?」
いきなりの告白にびっくりする。でも、俺はもちろんNO!
「無理。」
「なんで?」
「なんででも。」
すると、吉竹は悲しい顔から一気に悪魔の顔に変わった。
「だと思ったよ。じゃぁ付き合わない代わりに私さ舞恋ちゃんいじめちゃうわ。」
そう言いながら不気味に笑う。どういうことだ?
なぜ舞恋が関係ある?
「なんで舞恋に手を出すんだ!?あいつは関係ないだろ。」
「いじめて欲しくなければ私と付き合ってよ。」
「付き合うわけないだろ!」
俺はそのあと何も言わずに出て行った。