好き・・・大好き・・・


それでも、輝は私を気にしてくれているのか。
体を離してもすぐに手を握ってくれた。

でも、今回は前みたいに嫌じゃなかった。・・・むしろ嬉しかった。

「手、つないで大丈夫だったのか?」

「うん・・・もう平気だよ。」

輝のつないでいる手がすごく温かかった。
すごく私を心配してくれているようで・・・

私も少し強く握り返した。

私は絶対こんなことで悔やんだらダメなんだ。自分で何とかしないと!
これ以上迷惑かけたくないから・・・

すると輝が話しだした。

「俺らサボってんだよな。これって。」

「うん・・・」

高校生活になって初めてサボった。
でも、これって輝の成績にも響くし、私の成績にも響く・・・
お互い、希望の大学にもいけなくなるかもしれない・・・

「ごめんね、私のせいで・・・」

「いいって。1回だけじゃ、そんな成績下がることないと思うぜ。」

「うん・・・」

少し沈黙が続く・・・

これからどうしようかと私は考えていた。
未来ちゃんは絶対にいじめをやめてくれるはずがない。

私と輝が離れない限り・・・

「舞恋・・・今日は学校早退しろ。」

「えっ?」

「先生にいうから舞恋はそのまま家に帰れ。」

「わかった。」

「何かあったらメールして。なるべく返すから。」

「うん・・・」

そして私たちは職員室に向かい、私は早退することにした。
職員室に行く途中もずっと輝は手をつないでいてくれた。

いい加減離してくれてもいいのにっていうぐらいに、力強い・・・けど優しく握ってくれてた。

荷物はあとで先生が家に持ってきてくれるそうだから私は下足箱に向かった。

「家でちゃんと休んどくんだぞ。」

「わかった。」

「林先生には俺から言っておくから。」

「ありがと・・・輝。」

「おうっ!じゃ。」

輝は教室に戻って行った。

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