好き・・・大好き・・・
「そ、そうなんですか?」
でも、龍星はそんなこと一言も教えてくれなかった。
聞いても「俺いないし!」とか同じことしか言わないし。
「ま、まだ奪う気はないみたいだがな。」
そう言うと先輩は笑った。
龍星か・・・
あいつはすごくいいやつだ。
内面うるさそうに見えながらすごく優しいからな。
思いやりがあるっていうか・・・
「よしっ!練習にいくぞ!」
「はいっ!」
先に先輩が外に出ていった。
でも、また先輩が部室にはいってきて・・・
「龍星とはなしてみたら?」
「え・・・?」
そういうと先輩は何も言わずに運動場に向かっていった。
そうか・・・一人でもぞもぞしているより、龍星に直接聞いたらいいのか。
それじゃ、今日放課後は龍星と帰ってみるか。
俺は帽子をかぶって運動場に向かった。