まだ好きです(完)
「わ…私、具合悪いので保健所、行ってきます」
涙がでそうでグッとこらえた。
なんで?
この前まで隣にいた彼はいない
よくテレビで聞く「行方不明」という言葉
駿は行方不明なんかじゃない。
学校は休んでるけど
この世界にはいる。
生きている
大丈夫
保健室に行く途中、桜の花びらが私の視界に入ってきた。4月。私の大好きな季節だ。出会いという言葉がよく似合う。かわいらしい季節だから。駿は、生きている。また、能天気に、バカンス行ってんじゃないの~~?なんて…から元気に冗談でも言ってみた。
保健室をがらっとあけた。「失礼します」とだけ言うと、私は、先生がいない、ということを理解した。また…出張かなにかだろう。
私はそう思うと、保健室のベットに横になった。天井は真っ白すぎて、怖い。保健室は最近、新しくなったばかりで、新しい家になったときのようなにおいがした。
私は意外にも、このにおいが好きだった。
保健室のベットはふかふかしていて、気持ちがいい。たぶん、家のベットよりいいな。私はそんなことを考えながら、目を閉じた。隣の教室からはざわざわと、たくさんの人の喋り声が聞こえてくる。
そして、天井からは、3年生の先輩の合唱がきこえてくる。
なんか…とにかく騒がしい。よく眠れないよ。
またまた、グランドでは、体育の授業をしている男子が「1-。2-。1-。2-。」という掛け声にあわせ皆で準備体操を行っていた。
誰もいない保健室……ここが、私の居心地のいい場所のひとつになった。
涙がでそうでグッとこらえた。
なんで?
この前まで隣にいた彼はいない
よくテレビで聞く「行方不明」という言葉
駿は行方不明なんかじゃない。
学校は休んでるけど
この世界にはいる。
生きている
大丈夫
保健室に行く途中、桜の花びらが私の視界に入ってきた。4月。私の大好きな季節だ。出会いという言葉がよく似合う。かわいらしい季節だから。駿は、生きている。また、能天気に、バカンス行ってんじゃないの~~?なんて…から元気に冗談でも言ってみた。
保健室をがらっとあけた。「失礼します」とだけ言うと、私は、先生がいない、ということを理解した。また…出張かなにかだろう。
私はそう思うと、保健室のベットに横になった。天井は真っ白すぎて、怖い。保健室は最近、新しくなったばかりで、新しい家になったときのようなにおいがした。
私は意外にも、このにおいが好きだった。
保健室のベットはふかふかしていて、気持ちがいい。たぶん、家のベットよりいいな。私はそんなことを考えながら、目を閉じた。隣の教室からはざわざわと、たくさんの人の喋り声が聞こえてくる。
そして、天井からは、3年生の先輩の合唱がきこえてくる。
なんか…とにかく騒がしい。よく眠れないよ。
またまた、グランドでは、体育の授業をしている男子が「1-。2-。1-。2-。」という掛け声にあわせ皆で準備体操を行っていた。
誰もいない保健室……ここが、私の居心地のいい場所のひとつになった。