まだ好きです(完)
「女子、頑張れよ。男子の分も!」

男子はそういって、女子を見送った。女子は、しょーがないなー。といわんばかりの表情をしていた。本気で、次は男子だって、勝ってやる。追い越さないと、青軍と白軍を。

「まりいれ、いちについて、よーい、どん。」


女子が全員、競技をしているため、応援は男子だけでだった。だから、かなり男子校のような雰囲気に包まれた。

「うお!赤いけんじゃね?すっっげーまり、入れてんじゃん。」

団長先輩は、目を光らせながら、ポンポンを揺らした。他の男子も、もう応援など忘れて、その競技に目をもっていかれていた。

ぴぴーーー!



「それでは…結果発表。各軍まりを数えてください。」

緊張の瞬間。俺らは、必死に女子の好成績を願った。そして、数分後。


「結果がまとまりました。一位……赤軍!」


うおーーーーーーーーーー!!男子の太い声がグラウンド中に響いた。だから、ここは男子校かっつーのーー!!!そして、また他校の女子は、その太い声にきゃーきゃーと騒いでいる。俺らの声のどこで、そんなに嬉しいのか?女子っていっつも明るいな。


「ほーら!男子の変わりに一位とった~~!!!」

女子たちは、そういって、ドヤ顔でピースをした。男子はくやしいけど、「サンキュー!」といって、喜んだ。


「あとはー。団体種目だね。」



「団体種目は、得点大きいらしいよ。」


「んじゃ、頑張らないと!!!」

「男子~頑張ってよね~!」

「頑張るって!!男子の力なめんなよ!」



団長先輩と、同じ応援団の女子の先輩とのやり取りに、みんな爆笑。あ~、そういうとこか。なるほど、団長先輩と、その女子の先輩は付き合ってるんだ。sんな雰囲気が漂っている。


団長先輩かっけーな。
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