まだ好きです(完)
「えー……。それでは、最終種目に入りたいと思います。最終種目は、選抜リレーであります。」

最終種目は、アナウンスは放送部顧問の斉藤先生がするようだ。斉藤先生は声優を目指していたと言うことで、声がめっちゃ綺麗。女性なんだけど、しっかりしている声で、とっても聞きやすい。みんなは斉藤先生のあとにつづいて、大きな歓声を上げた。

「駿~~!がんばれ!」

私の声、たぶん届いてないと思うけど……とにかく叫んだ!駿は3年の先輩にかこまれながら、準備体操を軽くしていた。時計の針は、もう3時を過ぎていた。予定終了時刻は4時。、時間通りに進んでいるようだった。校長先生は、つるつるした頭が日光にあたり、宝石のような輝きを出していた。

「よっ!!」

日向ちゃん!日向ちゃんは、お兄ちゃんの学ランを借りてきて、ぶかぶかした、袖をまくっていた。応援団だけあって、かっこよく見える。

「駿君のこと、応援してあげなよ。」

「……うん。でも、勝てんのかな~。もう、駿の親みたいに心配する!」

「まあ、駿君なら、なんかやりこなしちゃいそうだけど……。」


日向ちゃんはそういうと、「応援を初めマース!」といって、聞きなれた応援歌を歌いだした。駿は…なんでも、こなしちゃうんだ。どんなときも、すっごく……強い。



「あ!始まったよ!スタートした!」

先輩はきゃー!と叫ぶと、赤軍ガンバレ~~!と懸命に叫んだ。途中経過。一番走者、一位青軍 二位赤軍 三位白軍


「赤~~~いっけ~!」

「もっと飛ばせ!ガンバ!」

「うしろ来てるよ~!ぬかされんなー!」


どんどんと、駿の出番が近づいてくる。ドキドキ……鼓動が速くなる。駿…!!!!!



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