まだ好きです(完)
「こ…こんばんは!!」


中二になりたての俺は、まだ幼かったと思う。


「あらあらあらま~」


雛のお母さんはフワフワしてて、優しかった。


「雛さんとお付き合いしてます。駿です。」


ガチガチで緊張していた俺に優しい笑顔で出迎えてくれた。


「ありがとう」


雛のお母さんはそう言うと、「この子をお願いします。」と言って何度も頭を下げた。


雛の家に行くと、いつも決まってココアがでる。


「もぉ~。お母さんココアあっつい!!」


雛のふくれた顔も、少し雛のお母さんと似ていた。


「駿、私今ココアみたい」


「何が?」


「私、今ココアみたいに心あったかい。」


雛の顔はほんのり赤かった。


緊張してんのが丸見えだった。


「なーに赤くなってんだよ~。」


わざとらしく言うと、今度は耳まで真っ赤になった。


「うっさい!!!」


雛をいじるのは俺のちょっとした趣味でもある。



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